妊娠中はホルモンバランスの影響で歯周病になりやすかったり、つわりなどで歯磨きがおろそかになり虫歯になることもあります。その際には、痛みを我慢したり、虫歯を放っておいたりすることの方が早産や流産のリスクを高める事もあり、胎児に良くないですので、歯科を受診して下さい。
負担の大きな歯科治療は、妊娠初期の場合には、出来るだけ応急処置にとどめて、妊娠5~7ヶ月ごろの安定期に行います。親知らずの抜歯などは安定期や出産後に行います。ただし、緊急性の高い治療は、妊娠初期や出産前の時期でも必要があれば行うことがあります。
もし、妊娠中に抜歯を行った場合には、抗生物質や鎮痛剤が必要になりますが、その際には産婦人科医と相談して安全性の高い薬を飲んでもらうことになります。抗生剤はペニシリン系やセフェム系の中で安全性の高いものを使用することが多いです。また、鎮痛剤はアセトアミノフェノン(カロナール)を使用することが多いです。
歯科の治療やレントゲン撮影、飲み薬など、妊娠中にやってもらって大丈夫か不安になる方もいらっしゃいますが、必要があるものを可能な時期に行うよう歯科医が判断致しますので、よく相談して歯科治療を受けて頂くと良いと思います。